アールグレイ

秋の夜長というのは本当で

私は毎日とてつもなく幸せな夜を過ごしている。

 

寂しさを理由に誰かと必要以上に一緒に居ることをやめてから

毎日がとても幸せに穏やかになった。

 

学校に行く、サークルに行く、アルバイトをする。

毎日帰りにTSUTAYAに寄って棚の前で借りたい映画を探す。

頬を綻ばせながら借りたDVDと共に店を出る。

帰り道のスーパーで豆腐とかサラダとかを買って帰る。

家に帰って簡単なものを食べながら音楽を聴く。

お皿を洗った後にDVDを見てゆっくりして

そのまま寝てしまうこともあればシャワーを浴びたり

洋楽聞きながら勉強してみたり

紅茶を入れてみたり、日記を書いてみたり、電話をしてみたり

朝はアラームで起きればご飯を食べて身支度をして

最後には慌てて家を出る。

 

こんな私の生活は

どこの物語にも映画にもならないけど

どこを切り取っても幸福だと今言える。

変化のない日常の中には沢山の多幸感があるのだと

最近観たパターソンという映画で知った。

 

家賃を払えなくなれば実家に戻されるし

卒業後も暮らせるお金を貯めなければ戻されるし

少し大変だけど。たまに寂しいけど。

頑張るから、いろんなこと。

この今がいつまでも続けばいいと思う。

 

こうしているうちに、段々自分の好きなものや人や

やりたい仕事や会社もすごく形を持ってきて

私が21年間避けてきた一人の時間とは

こんなにも大事なんだなと気づかされた、

そんな日でした。