秋の匂い。
急に肌寒くなって
バイトが終わって出た外が暗くて
長袖の服は可愛くて
街の色は綺麗で
これから控えるクリスマスや大晦日にワクワクして
何をしていてもときめく秋。

季節の匂いに敏感でいたい。
せっかく日本には季節があって色があるんだもん。

大好きだったあの人は秋の匂いが好きで
勧めてくれたたくさんの映画や音楽は
私の大好きなものになって

3年前欲しかった全てのものは手に入れた
持っていないものはひとつもない
だけど、人の心はどんなに努力したって手に入らないんだということもこの3年で学んだ

まあもう、過去の話なんだけどね。
私は今の恋を生きるし
この先きっともう会うことも無いけど
どこかで誰かと幸せでいて欲しい
どうか寒くなるこれからの季節、暖かい布団の中で眠って欲しい
眠れない夜は映画を見て暖かいミルクを飲めばいい
泣きたい日もあるけど、あなたならきっと大丈夫

私は嫌な女だから
好きだった人や付き合った人の幸せを願えない
私が幸せに優雅に生きるのを見て
彼は静かに絶望すればいいと思うのだ

でもどうか、あの人だけは幸せでいて
いつか人生が終わるその日まで笑っていて
あとできればあの関西弁はずっと変わらないでね
温かい人に囲まれますように
私はそばにはいれないけれど

秋の匂いを嗅ぐとどうしても思い出してしまう
もう、好きじゃないけどね。
匂いってすごいな季節ってすごいな
残酷だな
だけど季節のある国でよかった
季節の匂いに気づける私でよかった

だって思い出す素敵な記憶がこれからももっと増えていくからね

そんな日でした